
「眠れない日が続いている」「日中の眠気がひどい」など、睡眠に関してつらいと感じていたり、日常生活に支障をきたしている場合は我慢せず、医師に相談し、治療することをおすすめします。治療法には薬を使う「薬物療法」と、薬を使わない「非薬物療法」があり、症状に応じて適切な治療法が行われます。ここでは、不眠の主な4つの治療法をご紹介します。
目次
不眠の主な4つの治療法
睡眠薬
睡眠薬に関して「強い副作用がある」「やめられなくなる」「だんだん量を増やさないと効かなくなる」といったイメージを持っている方が多いかもしれません。しかし、現在の睡眠薬は安全性の高いものが多く、医師の指示に従い正しく服用すれば、過度に心配する必要はありません。もちろん症状がよくなれば、服用はやめられます。
ただし、自己判断で服用を中止してはいけません。服用前より症状が悪化する恐れがあります。睡眠薬での治療を始める前に、副作用について医師に十分に聞くこと。また、飲み合わせの問題があるので、ほかの薬を飲んでいる場合も忘れずに医師に相談してください。
睡眠衛生教育―正しい知識と対処法を身につける
質のよい睡眠をとるためには、正しい知識や習慣が大切です。例えば、夜寝る前の飲酒や喫煙といった習慣や、寝室の温度・湿度などの睡眠環境が原因で不眠になることがあります。睡眠衛生教育は、こうした睡眠の正しい知識を学び、適切な睡眠習慣を身に付けるための指導を受ける治療法です。
快眠のための生活習慣について、詳しく知りたい方はこちら
⇒「正しい知識と生活習慣がカギ!快眠のために実践したい10のコツ」
⇒「不眠解消には食習慣も重要! 快適な眠りのための食事のコツ」
認知行動療法―睡眠への誤った考え方や習慣を修正する
慢性的な不眠に悩まされている患者の中には、寝室に入ることさえ苦痛に感じたり、緊張して目がさえてしまう方もいます。認知行動療法では、このような睡眠に対する誤った認識や習慣を、アドバイスを受けながら修正していきます。
高照度光療法―明るい光で体のリズムを整える
2000~2500ルクス以上の明るさの光を患者に当てて、睡眠時間を望ましい時間帯に矯正する治療法。主に、体内時計のリズムがずれているために起こる不眠症患者の治療に用いられます。高照度光療法は、専門の医療機関などで受けることができます。
市販の治療薬についても知っておこう
ドラッグストアなどで購入できる市販の睡眠薬を利用する方法もあります。ただし、市販の睡眠薬はアレルギー薬の副作用(眠気)を利用したもの。あくまでも一時的に症状を緩和させるために使うものであり、慢性的な不眠の人には向きません。不眠が1ヵ月以上続いているときは医師に相談してください。
睡眠習慣を見直しても、日中の眠気が強く、仕事や社会生活に支障をきたす場合は、医師に相談することをおすすめします。また、不眠の背景にはうつ病など何らかの病気が隠れている可能性があります。不眠がつらい状態が続くようなら、まずはかかりつけの病院または神経科や精神科を受診し、早めに治療しましょう。
<参考>
内田直『おもしろサイエンス 安眠の科学』日刊工業新聞社、2013年
内山真『不眠と不安に打ち克つ本』アーク出版、2004年
内山真『睡眠障害』家の光協会、2003年
内山真(睡眠障害の診断・治療ガイドライン研究会)編『睡眠障害の対応と治療ガイドライン』じほう、2012年
田中匡『快眠と不眠のメカニズム』日刊工業新聞社、2007年
アステラス製薬・サノフィ 快眠推進倶楽部
MSD 快眠ジャパン
武田薬品工業 体内時計.jp
田辺三菱製薬・吉富薬品 スイミンネット